精神保健福祉士のPSWとは

精神保健福祉士のPSWとは

令和7年6月4日

旭山病院 医療連携室です。

よく精神科の相談員さん、と言いますが、どういった人が相談員さんなのか意外と知られていのではないでしょうか。
概ね、精神科病院では医療連携室や医療相談室と呼ばれる部署が「相談室」と言われています。
大きな総合病院や身体科病院にも地域医療連携室や地域連携相談室など「相談室」と呼ばれる部署が存在しています。

精神科病院の地域医療連携室や医療相談室には「精神保健福祉士」と言う国家資格を取得したスタッフが在籍しています。
精神保健福祉士は国家資格のひとつで、旧「PSW」と呼ばれる職です。
実はこの国家資格での「精神保健福祉士」という言葉よりも「PSW」という言葉が先に存在しておりました。

この英語でのPSWとは

P Psychiatric  精神科の
S Social ソーシャル、社会福祉などの意味
W Worker ワーカー、働く人

を略してPSW、つまりは精神科で社会福祉的な相談支援を行う人、「精神科ソーシャルワーカー」という意味です。
精神科病院には、国家資格が存在しない時期にもすでに「精神科ソーシャルワーカー」という職業が存在し、その職業を英語にし略したのがPSWなのです。
1997年に「精神科に特化したソーシャルワーカー」資格として国家資格「精神保健福祉士」が誕生します。

精神保健福祉士取得者でもPSWがどういった意味なのかわからない人も時々いるようで精神科勤務の精神保健福祉士としてはちょっと嘆かわしい状況だなあ・・・とコッソリ思っています。
現在は2020年頃~には幅広くメンタルヘルスに関わるようにとPSWからMHSWという名称に変わっています。
時代の流れですね。

精神保健福祉士という名称と新しいMHSWという略称については次回、7月17日に大崎市で開催される「オレンジ会議」のお知らせのあとに少し書きたいと思います。

こちらのブログでは時々、イベントや旭山病院のこと意外にも、実はわかりにくい、相談員さんと呼ばれる精神保健福祉士についても少しずつ書いて皆様に知っていただければと考えております。

参考 宮城県精神保健福祉士協会